カロリス仮説で老化リスク回避

2009/11

カロリス仮説で老化リスク回避

女性ならばいつでも若く美しくいたいもの。アンチエイジングの商品はたくさんあるけれど、本当に効果があるの? という皆さんの戸惑いと好奇心に応える企画です。医学的な根拠を軸に、検証や解説をしていきます。

身体が酸化すると病気や老化が進行する

老化リスク

老化は自然現象であり、その先にある死は当然の結果ですが、その老化や死を少しでも先延ばしにしたい、医学的に老化の原因を解明して寿命も先延ばししたいというのがアンチエイジング医学の考え方です。
美容の面からだけでなく、医学の世界でもアンチエイジングは今後の大きな研究テーマの1つです。現在、アンチエイジング医学では老化の原因に関する仮説は大きく分けて2つです。
1つはおなじみの酸化ストレス仮説。油を放置すると酸化し、劣化するように人間の身体の油も酸化していくのではないか、という考え方です。そのためには酸化を防ぐような(活性酸素を発生させないような)生活を送り、酸化をコントロールすれば病気のリスクを下げ、老化速度を遅らせられるのではないかと言われています。
たとえば、紫外線や大気汚染、たばこ、飲酒、発がん物質、農薬などの酸化ストレス因子を避け、抗酸化作用のあるビタミンを積極的に摂取したうえで、身体にたまった抗酸化物質を体内に排出するような生活を実践することが大切なんだそうです。

食べ過ぎは寿命を縮める

これに対してカロリー・リストリクション(カロリス)仮説は食事の摂取カロリーを制限することで長生きできるとする考え方です。メタボエイジング仮説ともよびます。
摂取カロリーが多いと老化が早く進み、摂取カロリーを通常の65%くらいにすると、多くの生物で寿命が長くなったというアメリカでの研究結果が話題となり誕生した仮説です。
もちろん、この説ではただ単にカロリーを減らすのではなく、栄養バランスのきちんととれた食事を続けることが前提になります。
カロリーをセーブした食事を続けると、身体は燃費のいい低体温状態になり、血液中のインスリン濃度が低くなります。インスリンが少ないと、膵臓のストレスが少なくすみ脂肪が蓄積されにくい身体になります。低GI食品が注目されたのもそのためです。そして、抗老化効果のあるホルモンの1種であるDHEAの血中濃度が高い体になるんだそうです。

高カロリーの食事が多い欧米人よりも、簡素でカロリーの低い魚や野菜をメインとした食事を好む日本人が長寿なのはそれを裏付けているのかもしれません。
メタボリックシンドロームへの警鐘が鳴らされている現代にぴったりの説だといえます。

とはいえ、アンチエイジング医学はまだ歴史が浅く、研究すべき分野がまだまだある学問です。安易に飛びついて実践するのではなく、専門家と相談しながら進めるのがよさそうですね。

<次回更新:12月2日>

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